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健康保険の取り扱い

飲食業界で転職する場合の健康保険の取り扱いについて

飲食業に勤めている人が転職する時に注意すべき事項の1つに、健康保険の取り扱いがあります。わが国では国民皆保険制度が大原則となっていて、すべての人が何らかの公的な医療保険制度に加入している必要があります。公的医療保険制度にはいくつかの種類がありますが、基本的には会社等に勤務している人は健康保険(以下「健保」という)に加入し、自営業者や無職の人は国民健康保険(以下「国保」という)に加入します。そのため飲食店等を退職する場合は健保から脱退して国保に加入し、再就職した場合は再び健保に加入するというのが基本的な取り扱いとなります。

ただし、前記の取り扱いどおりにならない例がいくつかあります。1つめは、別の飲食店に引き抜かれるなどして間を1日も空けずに転職する場合です。この時は国保に加入することなく、新しい職場で健保に加入し続けます。2つめは、退職したものの次の転職先が見つからず、収入が得られないために親などに生活の面倒を見てもらう場合です。この時は親が健保に加入していれば、その勤務先に届出をすることで被扶養者になることができます。被扶養者の認定要件は法令によって細かく規定されていますが、勤務先に問い合わせれば教えてもらえます。

健康保険に関して原則外の取り扱いをする例がもう1つあります。それは、次の転職先が健保に加入していない場合です。健保は株式会社などの法人格を有する事業所ならばすべて加入義務がありますが、小規模な個人経営の事業所にはその義務がありません。そして飲食業界にはそうした小規模な店が少なくありません。もし転職先が健保非加入の場合は、自分で国保に加入することになります。先述の例のように親などの被扶養者になっていた場合は、今後は自ら収入を得ることになって認定要件からはずれるため、健保を脱退してやはり国保に加入することになります。

最後に諸手続きについてです。まず健保に関してはすべて勤務先が手続きを行うので、基本的には何もする必要はありません。ただ前の飲食店をやめるときに健康保険証を返納し、新しい店で新しい健康保険証を受け取るだけです。ただし自分自身に扶養すべき家族があるときは、被扶養者として認定してもらうための収入証明書類等の提出を求められることがあります。一方、国保の場合はすべて自らが市区町村の窓口に赴いて手続きをすることになります。保険料の支払いも健保の場合は毎月の給与から源泉控除されますが、国保の場合は納付案内にしたがって自ら納めることになります。